解決!トマトの尻腐れ

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zoom RSS カルシウムの葉面散布の効果は <カルシウム剤>

<<   作成日時 : 2013/09/14 06:43   >>

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トマトの尻腐れ予防策として、カルシウム剤の葉面散布は効果があるのでしょうか?無いのでしょうか?

ネット上では 「○○、☓☓、△△等のカルシウム剤を葉面散布してましたが、カルシウム欠乏効果に
は、ほとんど役立ちませんでした。以来ほとんど、カルシウム剤散布はしたことがありません」という農家さんの声や、あまり効果が無いという結論に達した家庭菜園愛好家の方の声がいくつかありました。
また、研究者さんの世界でも、そんな結論のようです。
現在、Ca葉面散布剤として、塩化カルシウム、硝酸カルシウムあるいは蟻酸カルシウム等を主成分とするものが市販されているが、必ずしも十分な効果は得られておらず、尻腐れ果の発生を抑制する効果のより高い葉面散布剤の開発が望まれている。
(注) 1996年の論文です


そして、葉面散布が効かない原因もはっきりしているようです。
カルシウム剤の葉面散布効果が出にくいのは,一つには葉に与えたカルシウムはほとんどほかの部位に転流しないため、ということがいえます。
「作物の栄養生理最前線」 農文協 より引用 (以下の引用も同書によります)
     〔↓カルシウムを抱えて離さないトマトの葉についてはこちら↓〕
      これだけでトマトの尻腐れは激減するはずです

私はこの本 (2006年12月初版ですのでこの分野では比較的新しい本だと思います) を読んで以来、カルシウム剤の葉面散布を止めてみました。
2012年もやってません。
「180°の葉の摘葉」のみをトマトの尻腐れ予防策として行ないました。

とはいえ、トマトの葉自体のカルシウム不足で葉先枯れ(チップバーン)という現象
がおきることもあるようですので、トマトの葉へのカルシウム剤の葉面散布が
まったく不要ということにもなりません。
この場合はトマトの茎への葉面散布が良いようです。
「茎へ散布するんだから茎面散布だろう」とはツッコまないでくださいね。

茎に与えたカルシウムは、驚くほどすばやく地上部すべての葉に転流します。 (〜略〜) 初めて実験結果を見た時は
大発見だと興奮したものです。(〜略〜) これは、カルシウムは葉よりも茎に散布した方が良いことを示しています。

「茎に葉面散布する」〜私の大好きなマイナーな情報 (数年後にはメジャーな情報ということになっているのかもしれません) です。「トマト 葉面散布 茎」の完全一致で検索してもなかなかお目にかかれません。

そして、トマトの尻腐れ予防策として、カルシウム剤の葉面散布をやるならどのような方法が良いのか?
この本でズバリ、解答が示されています。
また、トマト果実表面に与えたカルシウムも内部に転流することを確認しました。

また、農研機構さんのHPでも
尻腐れ果対策としてはCa剤(カルシウム剤)の葉面散布より果房散布が効果的で(〜略〜)、これらの果房に対しては、開花約10〜21日後(果径が2〜3cm)の時期にCa剤(CaCl2;Caで0.4%)を1〜2回、果房散布することで (尻腐れを) 軽減できる。
開花後の果実肥大期は果実中のカルシウムが急に少なくなるそうですので、この時がカルシウム剤の果房散布の最も効果的な時期かと思います。

「トマトの果実表面にカルシウム剤を与える」。2013年はこれを実行してみました。
その結果が、2012年と比較して尻腐れを発生した株数が減ったのではないかとも思っています。

2015年になって住友化学園芸さんが新商品 『トマトの尻腐れ 予防スプレー』 を発売したようです。
使用方法を読んでみますと @使用時期 は各花房の開花時〜幼果期(果実がピンポン球ぐらいになるまで) A使用回数 は1花房につき3〜4回 とあり、「葉面へ」と言う言葉は見当たりません。
トマトの尻腐れに関して 「カルシウム剤を葉面散布をしましょう」 は過去の話となりつつあるようですね。
もっとも、丁寧に葉面散布を行なえば、結果として当然果実にも液がかかることになるので葉面散布は効果ありと言うことにもなるのでしょう。

以下は、葉面に散布された液体は、葉のどこから吸収されているのかというお話です。
カルシウム剤に限らずチッソ、リン酸、カリなどの肥料資材にも共通のお話です。

エクトデスマータ 4年以上前に初めて知った言葉です。何故か、覚えようとしても絶対に覚えられない言葉です。〔エクソシスト+デスノート または、
ボブ・マーリーの♪エクソダス高橋英樹さんの娘さん と覚えるといいですね。
...どこが ! 〕 不気味な響きがありますが、実は、植物の葉の一部で、葉面散布に関係してくる言葉なんです。
 
葉面散布と言えば、次のように常識的に言われていると思います。

      葉面散布は気孔の多い葉の裏側に散布するのが効果的です

しかし、どうもこれが怪しくなってきたんです。

どこがかといいますと、葉の気孔から吸収されるという点です。
全国さくらんぼ普及会さんのHPにこんな記事がありました。
植物の葉面吸収実験
新梢の先端を10p位切り取ると5分もしない内にしおれてくる。切り口を水に付けないように逆さにして葉を水に10分も浸しておくと、しおれた葉はピーンとしてくる。それだけ葉面から吸収している事が証明できる。葉水、葉面散布は有効である。

しかし、葉は水に濡れると気孔が閉じてしまうはずなんです。↓

晴天時の光合成の最中に葉面散布をしてしまうと、光が当たっているのに雨が降ってきたと感知して気孔を閉じてしまい、暑い時期ならば熱中症になってしまいます。
 これまでの常識とは180度違いますが、葉面散布は光合成が最も盛んになる午前9〜12時は避け、なるべく陽の出る前か午後に行ってください。
愛華農法さんのHPより引用
また、
スライドでは葉が濡れると1分という速さで大体の気孔が閉じていた。葉の裏に気孔が多いのは雨が降ったとき直接的に水が葉に打ち付けるストレスを軽減することにもなっているのかもしれないと思った。
光合成の森さんのHPより引用

濡れたら閉じてしまう葉の気孔から、葉面散布した液体を吸収するのは・・・あり得ないことだったんですね。
上記の全国さくらんぼ普及会さんの実験から、葉は気孔以外のどこかから、液体を吸収しているということが解ります。


その気孔以外のどこかから、の、どこかというのが、お待たせしました。!
エクトデスマータ なのです。
                       (これ以上コレ→を使いますと読者
                         の皆様に引かれそうなので自粛します)


そこ(葉の表面)には親水性の直径1nm以下の孔があります。この孔はエクトデスマータと呼ばれ葉裏に多いのですが、葉面に散布されたリンの大半はこの孔から植物体内に侵入します。また、第1表に示すように、葉の表面よりも裏面から吸収されやすいことがわかります。
「作物の栄養生理最前線」 農文協 より引用
その表皮(細胞の外側の壁)の層を縦に外質連絡系(エクトデスマータ)と言う通路があります。その、外質連絡系(気孔の近く)を通って葉面に散布された液肥や水分が吸収されるんです。
活城生科研のアグリブログ より引用
葉からの養分吸収は、原形質連絡糸(プラズモデスマータ)と同じような組織がクチクラ層を貫通しており(エクトデスマータ)、それを経由して葉肉細胞に吸収される。
阿見ヤーコンさんのHP より引用

4年前に「エクトデスマータ」を検索したときは5件の検索結果がありました。
今年はもっと増えているのだろうなと思って検索してみたところ、何と1件減って4件でした。
もっと詳しく言いますと、2件減(消えた)の1件増(新規)です。
ネット上の「気孔から」という件数とはすごい開きがあります。
学者さんの間では「エクトデスマータ」が常識なのかどうかわかりませんが、私は
どうしてこういった情報が広まっていかないのか、あるいは、情報発信がされないのか、本当に不思議でなりません。
画像

このままでは、この素人の書いた記事が「エクトデスマータ」の5件目の検索結果になってしまうのは必至です。
こんなことでよろしいのでしょうか。?


さて、葉面散布は葉の裏側にした方がいいのか、表側にした方がいいのか?
  ダイコン・梨・ハクサイ・ほうれんそうの表面を吸収力を100とした場合
  裏面は
  ダイコンが181、梨130、ハクサイ166、ホウレンソウ110
上記を見ての通り裏面の方が吸収効率が高いことがわかってきます。
また、裏面には気孔が表面より多く、外質連絡系は気孔のまわり多く存在するので裏面のほうが高く思われますが、表面の倍以上あると言うわけではないので葉面散布をする場合は、表面、裏面全体的にまんべんなく散布することを葉面散布の効果を引出す一番の散布方法なのです。
上記、活城生科研のアグリブログ より引用

ということで、特に裏側に、と意識せずとも、表裏まんべんなく で良いようですね。

  
ここで私は皆様にお聞きします。
あなたは明日朝起きたときに、「エクトデスマータ」と正確に言えますでしょうか?
「エクソダスマーサ」になってたらあなたの負けですよ。
               


[2013年10月15日投稿] 
[2013年11月30日他の1本の記事を統合] 

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
トマトの尻ぐされ
私は農協で葉面散布の水に溶かすやつを買い、使っています。農協さんの説明より、もう少し薄めて週二回、葉の裏表、茎にかけています。花にかかると、花が落ちますので、ご注意ください。メーカーは農協で聞いてください。
私の場合は、トマトの尻ぐされはほとんど無くなりました。農協の説明よりも濃度を濃くすると、葉が枯れてしまいますのでご注意下さい。
kwsrc082@yahoo.co.jp
2014/12/04 21:22
面白い記事ですね。エクソデスマーサ?
もう忘れています。
去年うちの庭のトマトはしっかりシリグサレました。今年も挑戦!参考にさせていただきます
ゆっくん
2015/04/06 09:48
キレートカルシウム剤がお勧め
グッドカル 葉面散布&潅水も可能
肥料メーカーの人と話した事があり、その人もイチゴで色々と試行錯誤した結果
キレートカルシウムの潅水が一番効果が有ったとの事
@は・・・
トマトは品種によっても、かなり栽培ノウハウのクセが強く、専門農家でも新品種の導入時は冒険覚悟です・・・
家庭菜園の場合は有機・完熟肥料の大量投入?が一番間違いがないかもですねぇ・・・
ねこしっぽ
2015/06/22 01:13

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